10月30日の日記

2004年10月30日
よわってるんやな、と春雨を口に運びながら同期が言った

自分が弱ってるから、強くてペースのまれそうな人から
遠ざかろうとしてるんや
この春雨めっちゃうまいわ

本当に美味しそうに皿と口に箸を往復させている彼女を見ながら
そうだなぁと、ビールを飲みながら電燈を仰いだ

植物のような人、とは
彼女が私の好きな人々をたとえていった言葉だ

欲も匂いもなくて、風が吹いたら倒れてしまいそうな

今私には好きな人が二人いるのだが、

おそらく、私が本音で仕事をしているのは彼に向かってだけであり
おそらく、私が本音で美しいものの話をしているのは彼に向かってだけであり

とてつもなくエゴイスティックだとは思うのだが
感性がそうさせるのだから、仕方ない
そう思っている時点で、弱っている
理性がひりひり擦り切れて、部屋の隅で蹲っているのだ

きっと今は
切れてしまった靴紐をつなぎ合わせている時期なのだ
まもなくの跳躍に向けて、そんな時期もあるのだ

そう言い聞かせて、出来たての広東麺を啜る
明日はもう少し強くなっている予感を抱えながら

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