2007年6月4日
土曜日、大好きな同期の結婚式

インドから一時帰国して、お腹の大きくなりはじめた奥さんと式を挙げた

ちゃんと真面目な顔していられるかしら、と心配していたが、案の定、式場に入ってきた彼を見て、新郎側の友人達は「バフッ」と噴出していた

よう、見ろよ
俺がタキシート着ちゃって、バージンロード歩いちゃってるよ

そんな顔して登場されたら、それまで頑張って堪えてきた笑いが一気に噴き出てしまうに決まっている

人並みの結婚式を挙げていることが、それだけで可笑しい

披露宴では散々友人に飲まされて、何度も雛壇から姿を消していた
たまたま私も同じタイミングでお手洗いに行ったら、隣の男性用のお手洗いから、大爆笑しながら「おえええ」と吐く酷い声が聞こえてきて、私は個室でまた一人笑った

大笑いのうちに終わった披露宴の間、私は彼のおちゃらけた姿を笑いながらも、彼の掌を思い出していた

昔、彼がインドへ行く前に夜の横浜に連れて行ってもらった時、
私はこともあろうに、風邪をひいていた(のに気付いていなかった)
大黒ふ頭あたりから頭が重くなり始め、港の見える公園を歩いて車に戻る頃にはくしゃみが止まらなくなっていた

帰り道、ずっとぐしゃぐじゃと鼻をすすり上げる私に
運転席から彼は手を伸ばして、私のおでこに手をあてて「お前、熱あるよ」と言った

小さい彼の掌は、私よりも体温が低かったはずだから、きっと冷たかったはずなのに、私の記憶の中では、温かくなっている

新青梅街道で降ろしてもらう時、彼は「明日は会社休めよ」と言った

家に帰ったら、本当に高熱が出ていて、びっくりした

これ以上下品なジョークを言う人は見たこと無い、というくらい、口と態度の悪い子だけれど、いつもそうやって、辛いときに「大丈夫か」と言ってくれる
そういう時の声と目が、何故かいつも私を落ち着かせる

「あんたが人並みに父親になるなんて、世も末だね」と言いながらも、私はこの子を信頼していることに自信すらある
そして周りの友人達もこの子を大切にしていることが伝わってくる

繊細だけど、辛さをジョークで笑い飛ばすことが出来る彼が大好きだ

その掌、大事にしなさいよ
披露宴で笑いすぎて出てきた涙をぬぐいながら、エールを送る

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